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草空間設計
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愛知県で上棟を行いました。
レッカーが使えない場所だったので、人力で上げました。
平屋です。
  前日のうちに土台を敷き、今日上げる材料が運び込んであります。
大工さんが手でキザんだ継手や仕口。 

 棟梁が「図板」を使って応援の大工さんたちに組み立て手順を説明します。手順を間違えると組めない場合があります。
「図板」というのは、設計図とは別に、大工さんがキザミをする際に板に描く構造の図です。

立柱式。
上棟の朝、最初の柱を立てるお祝いの式です。
この紅白の布でくるんだ八角柱が、施主さんと山に伐りに行った柱です。
これを最初に立てます。
 施主さんと棟梁でお参り。

柱の足元。
  
三方からくる土台の「アリ」に柱を落とし込む仕口です。

   
足元を合わせて、柱の頭にはホゾが壊れないように木で作ったガードの箱をかぶせます。

施主さんに掛け矢で柱を打ち込んでもらいます。
・・・が、施主さんは初めてすることですから、太い柱はなかなか入っていきません。
 そこで棟梁が加勢! さすが棟梁。ぐんぐん入っていきます。

ぴったり入った柱の根元に御神酒をかけて、立柱式終了。


さて、その後次々に柱が立てられ、大工さんたちのテキパキした動きでどんどん骨組みができてゆきます。

部材には、どこにくるものかわかるように「番付」が書いてあります。

伝統の手キザミの技術のいくつかを紹介しましょう。
 これは梁を継ぐ継手の一つで「台持ち継ぎ」といいます。

これは「追掛け大栓継ぎ」
上からの曲げ荷重にも強い継手です。


窓など開口部の上の強度を上げる「まぐさ組み」とその端部の仕口「ホゾ抜き込栓打ち」
ちなみに「継手」とは梁など長いものをさらに長く継いでいく木組みの技術。
「仕口」とは直角に交わる材を組む技術のことです。
これは、屋根の登り梁が掛かる部分の仕口「渡り顎」

これらの仕口が組み合わさることで、金物ではでない「構造の粘り」がでます。
それが、想定を超える地震力などが加わったとき、人命を守る最後の砦となるのです。
伝統的日本の木造の知恵です。

 棟木も上がり、屋根の登り梁を納めてゆきます。
この大きな材を全部人力で上げました。一部翌日まで持ち越すかとも思っていましたが、1日でよくやったものです。
気持ちよく上棟式に臨めます。
最後に施主さんが、あの柱のてっぺんの「込栓」を打ち込んで
本日の上棟の終了です。
山まで木を伐りに行くところから始まって、その柱の最後の込栓を打つところまでご自身の手で行うという経験のできた施主さんは、もう大満足の表情でした。

この後、上棟式をとり行いました。
 
この工務店のやり方は、
道具を並べて祭壇をつくり、棟梁が祝詞をあげて、その後施主さんと一緒に建ち上がった家の四隅に塩と御神酒をまいて回る。というものでした。

このあと宴席があったのですが、
食べて話すのに忙しく、写真を撮り忘れましたので省略です。。(笑)


草空間設計HP http://island.geocities.jp/hacobera/index.html
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